なぜ体幹が大事なのか?
1. 姿勢の安定と維持
体幹が弱いと走っている間に上半身がブレてしまい、無駄なエネルギー消費やフォームの乱れにつながります。体幹が強いと、効率の良い姿勢を保てるため、スピードや持久力もアップします。
2. 力の伝達効率の向上
走る動作は、足だけでなく、全身を使って行う運動です。脚から地面に加えた力を無駄なく前方へ伝えるには、体幹が「橋渡し」の役目を果たします。ここが弱いとパワーが逃げます。
3. 怪我の予防
体幹が安定していないと関節(膝や腰など)に無理な負担がかかりやすくなります。体幹を強化することで、ケガのリスクを減らせます。
陸上種目別の影響
- 短距離(スプリント):スタートダッシュや加速局面で体幹がブレるとロスが大きくなります。
- 長距離:長時間フォームを維持するために体幹が不可欠。
- 跳躍・投擲:全身の連動性が必要なので、体幹が軸として大事。
具体的な体幹トレーニング例
- プランク(基本中の基本)
- サイドプランク
- デッドバグ
- バードドッグ
- ロシアンツイスト
短距離選手にとっての体幹の役割
1. スタート時のパワー伝達
ブロックからの蹴り出し時、腕・脚の力をしっかり伝えるために体幹が“芯”となって全身を安定させます。
2. スプリント中のフォーム保持
トップスピードで走っている時に体幹が弱いと、上半身が左右にブレて力がロスしてしまいます。体幹が強いと、頭から足まで一直線の軸を保ちやすくなり、スピード効率が上がります。
3. 腰の位置を高く保つ
腰が落ちるとストライドもピッチも悪化します。強い体幹があると「高い腰」を維持しやすくなり、理想的なフォームが長く続けられます。
短距離選手向けの体幹トレーニングメニュー(例)
◎静的トレ(フォーム安定向け)
- フロントプランク:30~60秒 × 3セット
- サイドプランク:左右30~45秒 × 3セット
- ヒップリフト(ブリッジ):15回 × 3セット
◎動的トレ(パワー伝達・バランス向け)
- バードドッグ(対角の手足を伸ばす)
- デッドバグ(仰向けで対角の手足を交互に動かす)
- メディシンボールツイスト or ロシアンツイスト(体幹の回旋動作)
◎応用編
- プランク+足上げ:片足を浮かせた状態でプランク
- レッグレイズ+腹筋キープ:股関節まわりの強化にもつながる
週に2~3回、補強トレーニングとして取り入れるのがおすすめ。
スプリント練習の後や、筋トレ日などと組み合わせると効率よく鍛えられます。
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